横河電機株式会社と静岡県公立大学法人静岡県立大学薬学部生体機能分子分析学分野の研究グループは、「シングルセローム共同開発研究コンソーシアム」を、共同で設立した。
日本発のイノベーションを創出すべく主導
このコンソーシアムは、武田薬品工業株式会社が日本発のイノベーションを創出すべく主導する湘南ヘルスイノベーションパークに拠点を置き、1細胞質量分析法に関する共同研究を通して培ってきた技術を中核にしている。
質量分析法以外の分析方法にも柔軟に組み合わせることができる1細胞の採取機能や生きた細胞内の様子を直接知るセンシング機能の開発、さらには遺伝子や薬物などを細胞内に直接注入する機能などの追加を検討する。
そして、一つひとつの細胞を探査するための装置を開発し、開発された装置が、新薬開発やライフサイエンス分野のさまざまな研究開発に活用されることを通じて装置の普及・発展を図る。
さまざまな分析方法との有効な組み合わせを実現する装置を開発
「シングルセローム共同開発研究コンソーシアム」は、1細胞の採取法と質量分析法を含めたさまざまな分析方法との有効な組み合わせを実現する装置を開発する。
そして、より安全で効果の高い医薬品や医療技術をいち早く患者と医療現場に届けることができるようにライフサイエンス分野の研究に貢献することを目指す。(慶尾六郎)