株式会社アウトソーシングテクノロジー(OSTech)は、東京大学 滝沢龍 准教授と、非接触デジタル技術を用いたメンタルヘルス不調の予兆検知に関わる共同研究を開始する。
社会課題となりつつある就業者のメンタルヘルス対策を共同で
OSTechと滝沢龍 准教授は、スマートフォンアプリケーションで非接触に取得できる心拍変動や顔色などのバイタルサインを用いたメンタルヘルス不調の検知ロジックに関する共同研究ならびに、共同実証実験を開始する。
企業にとって、就業者の健康維持には配慮義務があるだけでなく、生産性向上、離職防止など、安定した企業経営に直結するもの。
就業者の健康維持・増進を経営的な課題と捉え、戦略的に実践する「健康経営」に取り組む企業も増えている。昨今では、新型コロナウイルス感染症拡大の長期化により、在宅勤務やテレワーク、外出自粛等、働き方や生活様式も大きく変化した。
健康への不安、周囲とのコミュニケーション不足等から生じるストレスにより、メンタルヘルス不調を抱えるケースも顕在化しつつあり、就業者のメンタルヘルス対策は社会課題となりつつある。
メンタルヘルス不調の兆候をより精度高く検知ができる技術開発を目指す
今回の共同研究で用いる基礎技術は、千葉大学と株式会社センシングが共同研究し開発したシステムを、OSTechが非接触型スマートフォン向けアプリケーションとして開発したもの。
バイタルサインを用いて、簡単な自己記入式の回答と組み合わせることで、たとえば抑うつ、不安やパニックなどのメンタルヘルス不調の兆候を、診断名のつくような重症な状態になる以前に、より精度高く検知ができる技術開発を目指すことが研究のテーマとなる。
<実証実験概要>
・調査期間 :2020年10月~2021年9月
・対象者 20代~40代の就業中の男女
・対象者数 約500名
(慶尾六郎)