上海万博に大阪の野菜工場を
大阪府立大学は16日、5月に開幕する上海万博に出展を予定する最先端の野菜生産設備の技術展示モデルを披露した。
同大学が研究する完全制御型植物工場のミニチュアモデルで、「野菜工場」と呼ばれ、これを「大阪パビリオン」で公開して、産官学をあげ環境先進都市としての大阪を売り込むという。
苗を植えてから収穫まで2週間!
設備は、幅と奥行きが1.5m、高さ3mの棚状で、栽培棚を6段備えており、各棚の容器には肥料の溶液が入っている。LEDなど省エネ光源を採用するほか、移植ロボットや昇降機構を備えている。
チェーンに乗った容器がコンピューターによる自動制御で棚の上を移動し、野菜の成長段階に合わせ照明光の波長を変えることによって、発芽や葉の成長を促すもの。また育ちの悪い苗を取り除く間引きも自動で行い、苗を植えてから収穫までは露地栽培のおよそ半分の2週間に短縮できるという。
製作には椿本チェインが担当し、エスペックミックが技術協力したもので、製作費は数百万円という。
同大は、植物工場研究センターを設置するなど、植物工場の要素技術研究を積極的に推進する一方、産学連携にも積極的で、万博を機に、海外への売り込みを目指す。
大阪府立大学 村瀬治比古教授椿本チェインエスペックミック