エコカー、今はハイブリッドカーが主体
今年は国内自動車メーカーから一般向けの電気自動車(EV)が発売されるが、ガリバー自動車研究所が、このほど行ったEVに関するユーザーアンケートの結果を発表した。
これによると、「エコカーと聞いてイメージするのは?」には、やはりハイブリッドカー(HV)がトップで、85%の人が挙げる。これは昨年の新型プリウスや新型インサイトの登場で注目を集めたことに加え、ここ最近の報道も影響していそうだ。
そして2位がEVの68%で、3人の内2人がEVをイメージしており、今回の調査段階では一般販売されていないにもかかわらず上位に入る結果となった。
エコカーに必要なのは「燃費の良さ」
他の項目でも、エコカーといえば「燃費が良く環境にやさしい」・「高価」という回答で、HVが安くなったとはいえ、まだまだ高価というイメージが強く、さらにEVや燃料電池車は当分先との感覚があるようだ。
「エコカーに求めるもの」についての問いでは、何と言っても「燃費の良さ」が85%とトップで、次いで「価格の安さ」が64%となり、エコカーは財布にもエコでなければならないようだ。
EV認知度は、半数が「i-MiEV」を挙げる
EVの認知度では、三菱「i-MiEV」が44%でトップになり、日産「リーフ」が29%で2位となった。i-MiEVは多くのメディアでも取り挙げられているだけに、その認知度は高いと言える。
「EVに求めるもの」でも「価格の安さ」が71%とトップを占める。
なおこの3月30日に、12月発売の日産リーフの価格が376万円と発表されているが、三菱i-MiEVも398万円へ値下げ発表し、早くも低価格化競争が始まっている。
次いで2位は「航続距離の長さ」を61%が回答しており、i-MiEV、リーフともに航続距離が約160kmと短いため、この問題に対する意識の高さも注目される。
今年はEV元年、今からの展開に注目!
「次に購入するクルマ」については、半数以上がHVと答え、HVのニーズが高まっているようだ。これは昨年11月にガリバーが実施した調査でも、5年後の主流はHVでEVは10年後とする回答が多かったという。
また現在では、自動車メーカーのみならず、産学連携での新たなEV開発が複数進められており、航続距離を伸ばすことなどへの取り組みも行われている。
そして国の購入支援策が加われば、量産によるコストダウンも見込め、さらに低価格化も進みそうだ。
2010年は「EV元年」とも言われているが、果たしてどこまで進展するか、今後のEV市場動向に大いに注目したい。
<調査概要>
期 間 2010年3月20日~2010年3月22日
対 象 運転免許証を所有する18歳~69歳の男女
実 数 1,000サンプル
方 法 インターネットによるWebアンケート
企 画 ガリバー自動車研究所
協 力 (株)クロス・マーケティング
ガリバー自動車研究所 レポート