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次世代クラウド型ラーニングシステムを共同開発--慶大とソフトバンクBB

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次世代クラウド型ラーニングシステムを共同開発--慶大とソフトバンクBB

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慶應義塾大学とソフトバンクBBは、いつでもどこでも高品質な教育コンテンツの受講およびその学習履歴の管理を可能とする次世代クラウド型ラーニングシステムを共同開発し、その実証を行った。

共同開発の次世代クラウド型ラーニングシステムは有用と
同大が保有する学習コンテンツと同社が提供するeラーニングシステム「A'OMAI(アオマイ)」を組み合わせたもので、今回これを同大経済学部の「日本経済史」講座において導入し、有用性が実証されたという。

eラーニング
このシステムでは、単位取得に必要な個人の成績情報や学習履歴の管理上の課題を解決することで、デジタル化された高等教育資産であるOCW(※1)コンテンツをフォーマル・ラーニングに利用できる管理方式を実現し、修学の利便性向上とさらなる充実を図っている。
※1 OCW 大学などで学生の単位取得の対象として正規に提供された講義とその関連情報の、インターネット上での無償提供活動のこと。

また、提供方式をクラウド型とすることで、学内のサーバ環境を変更することなくシームレスにフォーマル・ラーニングに拡張することが可能となり、講義コンテンツの開発やシステム運用のコスト負担の大幅軽減をも実現した。

これによって、eラーニングの特長である「いつでも」「どこでも」「だれでも」という学習環境のもとに、豊富な講義コンテンツの再利用を含む高品質な教育コンテンツを使用して授業を受け、単位取得もできる環境整備が大きく前進している。

教育分野でeラーニングは進んでいない!
企業におけるeラーニングは大企業を中心としてほぼ評価も定着し、人材育成の効果的手段として着実に活用されているが、高等教育の分野では、いまだ十分な取り組みとはいえないのが現状という。
その理由として、コンテンツ開発やシステム運用のコスト負担・技術ギャップが大きいことなどが挙げられている。

一方、オープンなコンテンツ活動、とりわけOCWは世界中で大きな広がりを見せ、約13,000科目が公開される規模になっている。

OCWの狙いは講義情報の再利用を含む高品質な教育コンテンツを世界中に流通させることを通じ、世界の知的レベルの引き上げに貢献することであり、現在モバイル環境での視聴なども含めてインフォーマルな学習のレベルでは広がりを見せているものの、フォーマル・ラーニングとの間にはまだ大きなギャップが存在するという。

OCWとeラーニングのシームレスな連携は将来の方向と
そして今回の取り組みは、このギャップ解消に大きく前進する可能性があるとする。

同大は、日本オープンコースウェア・コンソーシアム(JOCW)の2005年設立当初から事務局運営を行っており、またグローバルOCWコンソーシアムの理事にも選ばれていることから、今回の我が国でのOCWとeラーニングのシームレスな連携サービスは、世界的に将来の方向性を具体的に示すものとして大きなインパクトとなる可能性があるという。

同社は、SCORM2004対応(※2)のオープンソースベースの学習管理システム(LMS)を、グループ全体の社員教育をはじめ、携帯電話事業で現在、グループと販売パートナーを含む企業、学校、自治体などで、10万人超の規模で展開するなど、クラウド型のeラーニングシステムの利用を推進している。

※2 Shareable Content Object Reference Modelの略で、米国のADL(Advanced Distributed Learning)が定める、eラーニングのプラットフォームであるLMSとコンテンツの間のインターフェースやデータ形式を規定した標準規格の最新版。


今後も両者は、大学をはじめとする教育機関が保有する豊富なOCWコンテンツをモバイル環境でも利用可能なeラーニングの研究開発を通じて、教育分野の発展に寄与したいと考えている。

実証結果のまとめ
次世代クラウド型ラーニングシステムによる講座提供での実証結果は、以下とのこと。
実施期間  2009年4月~7月
実施場所  慶應義塾大学経済学部
実施内容  「日本経済史」講座をeラーニング形式で実施
受講学生数 232名
有効回答数 179名
調査期間  2009年4月~7月
調査方法  LMS上でのアンケート調査

この調査結果をまとめると、1. 約92%の高い受講率を達成し有用性を確認、2. 学生受講満足度における高評価(9割が好評)獲得、3. 受講機会の変化(80%超が大学以外で授業を受講) という。

なお受講学生はメリットとして、繰り返し学習が可能、授業に集中できるので効率的、自由に時間を決められて学習の場所を選ばない などを挙げている。

一方デメリットには、質問しにくい、臨場感がない、スケジュール管理が大変 などが指摘されており、同社は今後のシステム拡充によりこれを解消し、さらなる望ましいeラーニング提供を目指す予定としている。

外部リンク

両者発表記事へ

慶應義塾大学 WEBサイト
http://www.keio.ac.jp/

「A'OMAI(アオマイ)」 WEBサイト
http://cas.softbank.jp/services/aomai/index.html
Amazon.co.jp : eラーニング に関連する商品



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