若者はアイデアの宝庫
アパレル各社が専門学校生らと共同し、斬新なファッション衣料の製品化や売り場づくりを目指している。
企業にとっては学生ならではの発想を事業に生かすことができ、学生にとっては実際のファッション産業の現場を知る絶好の機会となる。
ナースウエア商品化への試み
デサント(大阪市天王寺区)は大阪モード学園(同北区)との産学協同授業をスタート、このほど締めくくりとなる発表会を開いた。
この授業は「斬新なナースウエア」をテーマに、同社の企画開発担当者が授業を行い、新商品開発に結びつけるのが狙い。
発表会では12グループのウエアが披露され、4グループが優秀賞に輝いた。商品化には及ばなかったが、デサント担当者は「学生ならではの発見を知ることができた」と授業の成果を強調する。
ダウン素材の開発企画へ
東レ(東京都中央区)は、ダウン商品展示会にて「ドレスメーカー学院」(同品川区)の学生を対象にコンテストを行った。
ダウンを材料に、アパレル製品の「発想部門」、インテリア関連製品の「改革者部門」、家や車向けなど今までにない使い方を打ち出す「可能性部門」の3部門で入賞作品が決まった。東レ担当者は「学生と一緒にダウン素材を盛り上げることができた」という。
店内ディスプレイのアイデア採用
ワールド(神戸市中央区)は、直営店・フラクサス奈良店(奈良県橿原市)で、大阪芸術大学(大阪府河南町)の学生が考えた“シカ”を主人公にした店内ディスプレーを採用。「地域と共生し、魅力ある情報発信型の店作りに繋がる」としている。