東京農業大学と日立キャピタル株式会社のグループ会社で食・農事業を手掛ける日立トリプルウィン株式会社は、両者の産学連携に基づく取り組みの一環として、群馬県利根郡川場村において、サクラ化学工業株式会社が製造する新素材の炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を活用した太陽光型植物工場(農業用ハウス)を設置し、2018年4月末より耐雪性・鳥獣被害対策を検証する実証実験を開始する。
軽量で鉄の約10倍の強度を持つCFRPを活用
CFRP農業用ハウスは、一般的な部材と比べて軽量かつ鉄の約10倍に値する強度を持つCFRPを活用するため、工事期間が短縮され、工事費の削減が可能となる。
東京農業大学はこのハウスを設置し、冬季3シーズンにわたって同ハウスの管理および検証を行う。
川場村がこれまで課題としていた積雪や暴風雨によるハウスの倒壊、野生鳥獣による農作物被害といった課題を解決するための研究データを蓄積していく。
日立キャピタルグループは、約半世紀にわたって展開してきた農業分野での約73,000件の取引顧客基盤を活用し、日立トリプルウィンが全国の農業生産者にこのハウスの拡販を行っていく。
また、将来的には農作物の栽培に適さない厳しい自然環境の地域でも農業生産を可能にする次世代農業設備として、海外での販売展開も検討していく。(慶尾六郎)