LINE株式会社、株式会社メルカリ、警視庁サイバーセキュリティ対策本部、中央大学は、12月18日(水)に、サイバーセキュリティ人材育成に関する教育・研究活動の交流及び連携・協力を推進することを目的に「サイバーセキュリティ人材の育成に関する産官学連携についての協定」を締結した。
青少年向けサイバーセキュリティ教育の取り組みへ
近年、政府が提唱するSociety5.0の実現には、ビッグデータを扱うAI技術や通信技術など最新の科学技術の活用だけではなく、それを扱う人材のリテラシー向上が必要となる。
また、昨今の犯罪情勢では、サイバー攻撃による情報流出事案、不正アクセス事案などのほかにも、福祉犯罪、特殊詐欺などの犯罪とサイバー空間とを切り離すことは困難となっており、警視庁ではサイバーセキュリティの知識、技能を有した人材の育成を急務としている。
中央大学では建学の精神である「實地應用ノ素ヲ養フ」のもと「情報の仕組みと情報の法学の融合」をテーマとし、AI・IoT時代の要請にいち早く応えるため、今年4月新宿区市ヶ谷に国際情報学部を新設し、将来幅広い分野で活躍する学生に対して人材の育成に取り組んでいる。
メルカリでは2017年から、インターネットでの取引や個人間取引、金の管理に関する啓発活動として、全国の青少年や教育関係者を対象に講演活動を行っている。
LINEは2012年から青少年の情報リテラシー・情報モラルの向上およびコミュニケーショントラブルを防止することなどを目的としたネットリテラシー啓発活動に注力している。
今回の協定締結を通じ、LINE・メルカリ両社の提供するサービスは青少年の利用も多いという現状を踏まえ、まずは産・官・学連携の上で青少年向けのサイバーセキュリティ教育に取り組む。
さらに今後は、サイバーセキュリティの中核を担う人材の育成も目指す方針だ。 (慶尾六郎)