国立大学法人岡山大学は、今年10月に始動する欧州の国際共同研究プロジェクト「CMB-INFLATE」へ主要なパートナー機関として参画し、国際共同研究を推進する。
ビックバンの前に起きたインフレーション起源を解明
CMB-INFLATEは、欧州の科学技術・イノベーション政策の主軸である「ホライズン2020プログラム」の一つ「RISE(ライズ)プログラム」にパリ大学を代表とする16大学・研究機関(日本から4機関)で申請し、今年2月に採択された。
このプロジェクトで、宇宙最古の光(宇宙マイクロ波背景放射:CMB)の偏光精密観測により、熱いビックバンの前に起きたインフレーション起源の原始重力波の強度を測定し、その機構を解明する。
岡山大学から参画する学術研究院自然科学学域(理)石野宏和教授らのチーム は、CMB精密観測に必要な系統誤差の評価・軽減と発展的データ解析手法の研究開発を推進している。
このプロジェクトを通じて今後4年間、岡山大学にフランス、イタリア、ノルウェーを中心に欧州研究機関等から多くの研究者が来学し、プロジェクトのデータ解析拠点として国際共同研究を進めていく。
(慶尾六郎)