キリンホールディングス株式会社は、吉本興業株式会社、静岡県浜松市、学校法人近畿大学と共同で、「笑い」が脳血流の増加を促し、集中力を向上させることや、ストレス反応を改善することを、臨床研究で確認した。
また、この研究では、キリングループが提供する脳トレアプリ「KIRIN 毎日続ける脳力トレーニング」(キリン脳トレアプリ)を用いた結果、加齢に伴い低下し、脳へ酸素や糖を運ぶのに重要な脳血流を増加するエビデンスも取得した。
笑い動画を鑑賞すると集中力を要する課題の回答速度が改善
この研究は、「笑い」による集中力向上とストレス反応の改善効果を、企業・地方公共団体・大学が連携した産官学連携による臨床研究で解明した日本初の取り組み。
4人に1人が高齢者の超高齢社会の到来に加え、昨今の行動制限で人との交流が減り「コロナフレイル」という言葉が注目を集める中、脳や心の健康は大きな社会課題となっている。
研究の結果、笑い動画を鑑賞した場合は対照動画を鑑賞した場合と比べて、集中力を要する課題の回答速度が改善した。また、前頭葉にて脳へ酸素や糖を送る脳血流量が約2.7倍増加し、唾液中のストレスマーカーの増加が約5分の1に減少するなど、認知機能やストレス反応の改善の可能性が見出された。
さらに、キリン脳トレアプリ実施中の脳血流量が増加することも確認した。
(慶尾六郎)