文科省が後押しでのスタート
北海道の5つの単科大学が連携し、医療分野の人材育成に着手した。それも医学、商学、工学といった、異分野の大学が連携して地域医療分野に寄与しようという珍しい形だ。
もともと2008年度から3年間、文科省の戦略的大学連携支援事業に採択されている事業で、北海道地域での医療人材不足解消に向けてのもの。
札幌時計台
参加大学と取り組む内容は
参加する大学には、札幌医大、道医療大の医学系は当然だが、小樽商大、室蘭工大、千歳科技大といった商工系大学が入り混じる。
連携内容は、医療、生体工学、経営、情報処理などの共通教育プログラムを作り、看護師、保健婦、助産師といった地域医療人材を育成しようというもの。そして将来的には共同大学院の設置も目指すという。
ネット授業主体だが、当初は限定で
プログラムの受講はインターネットによるeラーニングシステムを利用して行い、実習や試験は札幌市にオープンさせるサテライトキャンパスに通って行うという。
当初は年明けから試験的に5大学の大学院修士課程の学生を対象に受講生を募集するが、将来的には現在の医療分野で働く人や異業種からの転職を目指す社会人へと門戸を開くとのこと。
医療も多様化高度化し、広範な知識と能力を求められつつあるだけに、異分野の大学が連携しての新しい取り組みに、地域と医療機関の期待は大きい。