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熱エネルギー輸送パイプで雪を溶かす 福井大などが開発

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蒸気泡で熱エネルギーを輸送する「ヒートパイプ」
福井大学若狭湾エネルギー研究センターなどの研究グループは2日、動力を使わず効率的に熱エネルギーを輸送する「ヒートパイプ」を開発したと発表した。

この「ヒートパイプ」は、密閉したループ状の配管内を真空にし、環境に配慮した液体状代替フロンを注入。配管下方に蒸気泡を発生させて泡の浮力で代替フロン液を循環させることで熱エネルギーを運ぶ仕組みだ。

産学連携

防火水槽のふたの雪を溶かす
研究には防火水槽の製造販売を手掛ける株式会社ホクコンも参加している。
新たに開発したパイプは、当面は積雪地域で、防火水槽のふたに積もる雪を溶かすのに活用する。

冬季の防火水槽には下方に温かい水がためられているため、泡を使ってその熱を上部へ運んで循環させてふた部分を覆っている雪を溶かす。

「ヒートパイプ」は年末にも自治体向けに発売を予定。設置済みの水槽に取り付ける場合は工事費を含め50万円前後を想定しており、年間100件の販売を目指している。

同研究グループは、国の産学官連携事業などに応募して補助金を受け、2008年度から研究を続けていた。
将来的には地熱利用冷暖房システムへの応用などを計画している。

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