地元産「スローフード」の新たな需要を開拓
秋田大の学生11人が、横手市山内地区で特産の「いぶりがっこ」作りに挑戦した。
大学と
横手市が09年設立の分校を通じて始めた産学官連携の一環。これまであまり縁のなかった地元産の「スローフード」と向き合い食文化の奥深さを肌で感じた学生たちは、若い発想でその継承と新たな需要開拓のための知恵を絞った。
いぶりがっこ作り名人や住民の手を借りながら
学生たちは8月の大根の種まきから始め、収穫後は地元で開催される「いぶりんピック」受賞者でもある名人の高橋篤子さんの指導を受けて500本をいぶし、玄米や麹に漬け込んだ。
近隣住民の手も借りながら、取り出したがっこを冷たい水で洗いパック詰め。無添加で熱処理をしていない作りたてのいぶりがっこを口にした4年の佐々木千穂さんは「フレッシュでシャキシャキして、今までにないおいしさ。お酒のお供にぴったりかも」。同学年の大山一成さんも「思っていた以上においしい。これが普段売られていたら買うと思う」と目を丸くした。
商品化に向けネーミング、パッケージを工夫
学生たちは、若いセンスをふんだんに取り入れ、「いぶりがっこ」と英語のeverybodyを組み合わせた「いぶりばでぃ」と名付けて商品化。パッケージを工夫しただけでなく、1人暮らしや少人数世帯でも食べやすいように大根の上下部分を短冊状にカットして食べやすくした。佐々木さんは「あまり漬物を食べない同世代の学生に食べてもらいたい」と期待する。
「いぶりばでぃ」は学内を中心に販売する予定。28日に山内地区で開かれるいぶりんピックでも特別コーナーを設けてもらう。