庄内柿の知名度を全国区に
産学官が連携する酒田市の「夢の倶楽(くら)ブランド開発研究会」が、庄内地方特産の庄内柿を素材にした菓子を開発した。東京都内の女子学生らのアイデアも生かして14品を考案。30、31の両日、東京・銀座のアンテナショップ「おいしい山形プラザ」でPRを兼ねた試食会が開かれる。
庄内柿は、平たく角張っている平核無(ひらたねなし)という品種。上品な甘さが特徴で県内では親しまれているが、全国的な認知度は低い。そこで「東京の若い女性に食べてもらおう」と、新商品の開発を目的に、同研究会が昨年夏に発足した。
消費者アンケートでニーズ分析、試作品が完成
開発には
東京都市大学の女子学生6人と
都立晴海総合高校の女子生徒11人が協力。既存の柿製品を調査したほか、アンケートで消費者のニーズを分析し、「学校で食べられるお菓子」をイメージした39品を昨年9月に提案していた。
酒田市内の菓子店などが商品を開発し、学生らに試食してもらうなど改良も重ねた。最終的に学生らが発案した8品と、地元業者が発案した6品の試作品の完成にこぎつけた。
ゴーフレットに柿クリームを挟んだ「庄内柿ゴーフレット」、干し柿を星形にスライスした「お星☆がき」、水まんじゅうにあんぽ柿を入れた「柿の雫 (しずく)」など。見た目や商品名に若い女性らしさが取り入れられている。
同研究会の登坂俊二事務局長は「予想以上に多彩な商品が出来上がった。『夢の倶楽ブランド』を確立し庄内柿の販路拡大につなげたい」と話す。今後、価格設定などを行い、庄内柿の収穫が始まる秋から製造販売を開始する。