新会社「アルプス・グリーンデバイス」設立
アルプス電気は3月31日、同社の電源用インダクタ、電流センサなどのグリーンデバイスにかかる電力変換機器および電力制御機器に関する事業を分割し、産業革新機構(INCJ)の出資を受ける新会社
アルプス・グリーンデバイス(株)へ引き継ぐと発表した。
アルプス電気は、これまで東北大学との産学連携で開発した磁性材料「リカロイ」や薄膜プロセス技術に関する経営資源を新会社に移転し、新会社は、電気自動車(EV)や次世代送電網(スマートグリッド)向けの電子部品事業として展開していくことになる。
強靭な企業とし世界標準を目指す
INJCは、新会社への投資を行うとともに、同社の人的ネットワーク等を提供することによって強靭な企業体質の会社を創り上げ、革新的な製品提供を通じ事業を飛躍的に拡大させていくことを目的としている。
INJCはまた、5月の会社設立時に30億円を出資、事業の進展に応じて出資額を最大100億円まで引き上げる。
新会社は6月に事業開始、2015年には230億円の売り上げを目指すという。
新会社は、オープンイノベーション実現の観点から、将来的にはグリーンデバイス関連企業や研究機関等との資本・業務提携を積極的に推進するとともに、
世界標準の獲得を目指すとのことだ。
<新会社概要>
名 称:アルプス・グリーンデバイス株式会社
所在地:東京都大田区雪谷大塚町1番7号
代表者:代表取締役社長藤井康裕
(現アルプス電気株式会社取締役)
事業目的:電力変換機器、電力制御機器、電力計測機器に
用いられる部品、半製品ならびに原材料の開発、
製造、販売
資本金:1,580百万円
設立年月日:平成22年5月17日
<注記>
INJCは、企業や大学が開発した新技術事業化を資金面で支援するため、政府と民間企業が計約900億円を出資して昨年7月に設立した官民ファンド。
アルプス電気 発表資料