「USB変換器」でデータを直接PCに取込処理
各種分析計を手掛ける新庄市の山形東亜DKK/沖田社長と山形大大学院の神戸教授は、産学連携で小型・軽量の「溶存酸素計」を共同開発し、今月23日から同社のインターネットサイトで販売を開始した。
「USB変換器」でセンサーのデータを直接パソコンで取り込めるため、データ処理が容易にできるのが特徴だ。
今回開発したのは、液体中の溶存酸素量を計測するセンサーからの計測信号を、USBケーブルを通して自動でPCに取り込む「USB変換器」。
測定値は、付属のPCソフトを使ってリアルタイムで画面上に表示でき、「エクセル」などの表計算ソフトにデータの一括変換が可能だ。また省電力のため、PCの電源で起動する仕組み。
従来品と比べ格段の安さで!
これまでの測定機器では、センサーからの測定値を表示するだけで、実験者は数値をノートなどに記録し、PCに打ち込んでいた。1回の測定毎に10秒程度かかるため、短時間の変化が分からず誤差の原因になっていた。
また機器も大きく、価格は40万円程度となっている。
一方新製品は、センサー、USB変換器とケーブル、PCソフトのセットで9万5000円というから、従来との差は格段に大きい。
用途は、大学などでの実験・研究用をはじめ、上下水道や魚介類の養殖業者の水質管理、農畜産業や工場の排水検査などが想定される。
USB変換器は、すでに他の計測機器で活用しており、06年に水素イオン濃度指数(pH)計と酸化還元電位(ORP)計を、また昨年には電圧計と温度計を市販しており、今後も塩素濃度計や風力計などへの応用を検討しているという。
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