障害児対象に携帯電話ソフトを使った学習・生活支援
富士通と香川大学は4月7日、自閉症などの発達障害児や学習障害児らを対象に、同社開発の携帯電話ソフトを使って学習や生活を支援する実証実験をすると発表した。
誰もが参加できるICT社会を目指しユニバーサルデザインに取り組む同社は、特定の色を判別することが困難な人向けに、色の判別を支援する「ColorAttendant」など、携帯電話上で使うソフトを提供している。
同大教育学部は、附属の特別支援学校や特別支援教室「すばる」において、特別支援を必要とする子供たちへの教育・支援を行っている。
今回この両者が協力し、知的障害、学習障害、自閉症など特別な支援を必要とする子供たちと、その保護者・教師を対象に、携帯電話を活用した生活・学習支援の有効性について実証実験を行うというもの。
3つの支援ソフトの有効性検証し、改善へ
実験では、富士通が携帯電話用に開発した、
1.画面の動きなどで時間経過の理解するソフト
2.イラストや写真で、その日の予定などを確認するソフト
3.漢字の筆順を教えるソフト
以上を使用し、使用場面の観察、アンケート、ヒアリングなどを通して有効性を調べるという。
同社の携帯電話14台を用い、5月から先の学校・教室に通う児童・生徒や保護者、教師に利用してもらうことによって、有効性や問題点などを検証。調査結果は、実証実験終了後に公開し、教育機関や保護者などに対して、携帯電話の活用事例・支援の有効性などについて幅広く紹介するとしている。
また、用いた3つのソフトは、その結果から9月末までに改良を加え、機能・操作性上の改善を図って普及を目指すとのこと。
発表内容